ルーレットの原型について
ルーレットの歴史はとても古く、古代ギリシャの時代では盾の上に剣を置いて回転させ、止まる位置を賭けるゲームが存在していたと言われています。また、ローマ時代では、囲いの中に戦車に似せた色付きの玉を投入して転がすゲームがあったと言う記録もあります。現在のカジノなどにあるルーレットはフランス語ですが、その原型は17世紀イタリアで生まれたホカというゲームだと言われています。これがイギリス・スイス・フランスへと渡る中でイーオーやブールと呼ばれる物に変わった後、最終的に現在のルーレットが確立されるようになりました。なお、ホカがフランスに渡った際には、当時の国王も好んで遊んでいたと記されています。
ルーレットのレイアウト
カジノにあるルーレットの賭け金を置くテーブルをレイアウトと言い、1655年にフランスの哲学者が原型を考案しました。この哲学者は30代の若さで逝去した天才的な人物で、「人間は自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかし、それは考える葦である。」という名言を残した人物です。なお、このルーレットは17世紀のパリにあったカジノで多くの人々に親しまれ、19世紀初頭に現在の形になったと言われています。また、この哲学者は名のある数学者でもあり、永続する動きを研究している中で生まれたのがルーレットの原型だと記録されています。これを元にして回転型とボールを使った機械が生み出され、現在の形になりました。
ヨーロッパ方式とアメリカ方式
現在のルーレット盤には、ヨーロッパ方式とアメリカ方式の2種類があります。ヨーロッパ方式の回転盤には0のみがあり、アメリカ方式には0と00の両方が存在します。元々はヨーロッパ方式にも0と00があったのですが、1840年代にドイツのカジノを経営していた人物が0しかない「シングル0」を生み出しました。その後、ドイツの政府が法律でギャンブルを禁止するようになり、シングル0を生み出した経営者は国を追われましたが、欧州の国々に賭博場を開きながら放浪したため、シングル0が普及して回転盤から00が消えてしまいました。一方、アメリカのカジノは欧州が起源になっていますが、欧州で廃れた0と00の両方あるタイプが逆に好まれようになり、現在に至っています。
欧州をルーツにしているルーレットですが、長い歴史を経て現在の形が確立されました。掛け金を置くレイアウトの原型は、フランスの高名な哲学者が自身の研究の中で考案した物です。なお、元々は回転板に0と00があった中で、時代の流れと共に00が消えて行ったヨーロッパ方式に対し、古典的な00を残したタイプがアメリカ方式として普及しています。